休みが少ないと、時給が下がるしくみ
- 月の所定労働時間=(365日 − 年間休日)× 1日の勤務時間 ÷ 12か月。休みが少ないほど長くなります。
- 1時間あたりの賃金=月給 ÷ 月の所定労働時間(労働基準法施行規則19条1項4号)。同じ月給なら、所定が長いほど下がります。
- 残業代=1時間あたりの賃金 × 残業時間 × 1.25。1時間あたりが下がると、同じ時間の残業でも残業代が減ります。
つまり、年間休日が少ない会社では「出勤する日が多い」うえに「残業1時間あたりの残業代も少ない」ことになります。月給だけで比べると、この差は見えません。
1日8時間なら、年間休日105日が分かれ目
法律で決まった労働時間は1日8時間・週40時間です(労働基準法32条)。1日8時間で働く会社が週40時間に収まるには、年間休日がおよそ105日以上必要です(52週 × 週休2日 ≒ 104日)。これより休みが少ない会社では、週40時間を超えた分は時間外(残業)にあたり、残業代の対象です。
たとえば「日曜と祝日だけ休み」で土曜も8時間働く会社は、土曜の分の多くが時間外になります。明細の残業時間に土曜出勤の分が入っているか、確かめてみてください。
週休2日・4週8閉所・4週8休の違い
国土交通省の資料では、建設現場の休日の形を次のように分けています。
- 週休2日:1週間のうち土日祝日(またはその週の振替日)の2日以上、建設現場などを閉所すること
- 4週8閉所:4週間のうち、その期間に含まれる土日祝日に相当する日数分、建設現場などを閉所すること
- 4週8休:現場の閉所によらず、交代勤務などで、働く人一人ひとりが週休2日(4週8休)を確保すること
「現場が閉まっている(閉所)」と「自分が休めている(休日)」は別のことです。現場が4週8閉所でも、書類仕事で出勤していれば自分の休みにはなりません。
出典:国土交通省「休日確保の考え方について」(週休2日・4週8閉所・4週8休の定義)(PDF)(新しいタブで開きます)(確認日:2026年10月1日に原文で再確認)
建設業の年間休日の平均
厚生労働省の「令和6年就労条件総合調査」(従業員30人以上の会社)では、建設業の労働者1人平均の年間休日総数は117.9日でした。これは会社の規定上の日数で、実際に休めた日数ではありません。 現場では週休2日が確保できていないこともあるため、このサイトの計算ツールは、休みの取り方が分からないときは年間休日105日を目安にしています。
出典:厚生労働省「令和6年就労条件総合調査」第7表 産業別の労働者1人平均年間休日総数(e-Stat)(新しいタブで開きます)(確認日:2026年9月30日)
自分の年間休日の数え方
- 会社の年間カレンダー(休日カレンダー)があれば、休みの日を数えます。
- 就業規則や労働条件通知書(雇用契約書)に「年間休日◯日」「休日:土日祝・夏季・年末年始」などと書いてあります。入社したときの求人票にも書いてあることが多いです。
- 実際には休日出勤で休めていない日がある場合、その日の分は休日出勤(法定休日なら35%増し、そうでなければ週40時間を超えた分は25%増し)として残業代の対象です。
よくある質問
年間休日が少ない会社は、違法なの?
年間休日の日数そのものに決まった下限はありません。ただし、毎週少なくとも1回(または4週間で4日以上)の休日が必要で(労働基準法35条。国土交通省の資料でも「毎週少なくとも1回、又は4週間を通じ4日以上」と説明)、週40時間を超えて働いた分は時間外として残業代が必要です。 休みが少なくても残業代がきちんと払われていれば、それだけで違法とは言えません。
1日の勤務時間が7.5時間の会社は?
1日の勤務時間が短いと、所定労働時間も短くなり、1時間あたりの賃金は上がります。施工管理の手取り計算の「1日の勤務時間」に7.5と入れて確かめてください。
出典と確認日
- 国土交通省「休日確保の考え方について」(週休2日・4週8閉所・4週8休の定義)(PDF)(新しいタブで開きます)(確認日:2026年10月1日)
- 厚生労働省「令和6年就労条件総合調査」第7表 産業別の労働者1人平均年間休日総数(e-Stat)(新しいタブで開きます)(確認日:2026年9月30日)
- e-Gov 法令検索「労働基準法」(第37条第5項:家族手当・通勤手当などは割増賃金の基礎に算入しない)(新しいタブで開きます)(第32条・第35条も参照)
- e-Gov 法令検索「労働基準法施行規則」(第19条:1時間あたりの賃金の出し方、第21条:算入しない手当)(新しいタブで開きます)(確認日:2026年9月30日)
- 全国健康保険協会(協会けんぽ)「令和8年度の協会けんぽの保険料率」(新しいタブで開きます)ほか、保険料率・税額表の出典は施工管理の手取り計算の「出典と確認日」(確認日:2026年9月29日)
次の一手
休みの日数も、働く場所を比べる物差しの一つです
月給が同じでも、年間休日で1時間あたりの給料は変わります。自分の休みの取り方と明細の数字を入れて、残業代と手取りを確かめてみてください。
休日出勤が多い人は、残業の上限(時間外+休日で毎月100時間未満)に収まっているかもあわせて確かめておくと安心です。
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